第72代主将 平田亮

この度は、広島大学体育会ヨット部75周年を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。

1949年から続く伝統ある広大ヨット部の一員として活動できたことを誇りに思います。長年にわたり活動できたのも、組織を運営されてきた先輩方のおかげであり、しぶき会の皆様に深甚なる敬意と謝意を申し上げます。

この機会に現役時代を振り返りたいと思います。私たち72代はコロナウイルスによる活動制限を設けられた時に1年生として入学した代です。入部当初からオンラインでのミーティングが多く、実際に海に出て活動ができるまでしばらくかかりました。私たちと同様にコロナ禍で入学した代はどの大学も人数が少なく、練習も制限されていたため、前例にもない活動方法を考え、少しでも上達を図ったのだと思います。当時の私たちにとって、活動が制限されている期間の海上練習はとても貴重で、1分でも長く乗せてもらえるよう先輩にアピールしていたのを覚えています。

学年が上がるにつれてコロナウイルスによる活動制限も緩和され、県外への遠征もいけるようになりました。部員や指導者にも協力してもらい、コロナ禍で無くなりつつあった他大学との交流も再開したように思います。その結果、私も他県のレース参加や大学間交流が増え、良い経験をさせてもらいました。

最終的な全日本インカレの結果としては大目標であった「全日本インカレ総合10位」には届きませんでしたが、ヨット部で得たコミュニケーション能力や、同じ種目で1つの目標に向かってメンバーで協力した経験は今後の人生で絶対に活きると考えています。

広島大学体育会ヨット部は、入部当初の私と比べ、身体的にも精神的にも成長させてくれました。現役の選手も様々な困難に遭遇すると思いますが、振り返った時、「あの時に頑張ってよかった」と言えるよう、ぜひ全力で取り組んで欲しいです。

最後になりましたが、今後の広島大学体育会ヨット部、しぶき会の益々のご発展、ご活躍を心より祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。